青い星の騎士たち

「原因なんだがね…。推測でしかないんだけど、サーナの地下には、昔から巨人のタイタンが住んでいるって言われているんだよ」 「タイタン?」
「そう。巨人だね」

 ルーンは、「習ったよな?」という顔で、リアとロミオの方を見た。

「あぁ…あれね」
「あれね〜」
 
 知ったかぶりでうなずく二人。

 ヴァレリーが言った。

「身長が、最低3メートルはあるっていう…」
「そう。サーナの地下に住んでるタイタンは、身長5メートルはあるらしい。まぁ、百年前に現われた時が5メートルだったから、成長して今はもっとでかいかもね」
「…巨人も成長するんすか」
「そりゃするだろ。生き物なんだし」

 ルーンはタバコに火をつけた。

 細い煙の線が、後ろの窓から外へ流れていく。

 リアが嫌な顔をした。

「そのタイタンと地震が、何か関係あるんですね?」「と思われる。揺れる時に、何か唸り声が聞こえるみたいなんだよ」
「薄気味悪ぃな」
「だから、タイタンが地下で暴れてるか何かしてるんじゃないかとサーナでは推測している。今までそういうことはなかったみたいだけど」
「ねぇねぇ、穴ほって地下に行くの〜?」
「……ロミオならできそうだね」

 ロミオは意気揚々と答えた。

「そう!オレのじいちゃんは素手で井戸を掘ったからね〜!すごいっしょ〜?」

「すげっ…」

 あきれ半分、感嘆半分という感じでジャスティンはつぶやいた。




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