青い星の騎士たち

 …って、忘れてるじゃん!

「ちょっとリア!あなた大事な物忘れてる!」 

 慌ててリアの部屋に戻り、その辺に放置されていた彼女の武器を手に取った。

 肝心な物忘れてるじゃないの!


 リアの武器は、ウィングエッジという武器。

 銃のように構え、スイッチ一つで刃の鋭いブーメランを飛ばすことができる、力にも魔法にも自信のない、女子必見の武器である。

 もちろん、ちゃんと手元に戻ってくるよう設計済みだ。

 重さもあまりないし、鍛練をつめば、ブーメランの発射速度をアップさせることもできる。

「もう、重要なの忘れないでよ〜」

 そう言いながら振り返ったが、そこにいると思ってたリアがいない。

 廊下をのぞくと、リアは一人で先に行ってしまっていた。

 自分の荷物を置いて!

「し…信じらんなーい!!自分の荷物ぐらい持ちなさいよー!!」

 しかしリアは振り向くことなく手を振ると、角を曲がって行ってしまった。


 何でわたしがここまであの女の面倒見なきゃなんないんだ!!


 ヴァレリーはドア脇の壁に強烈な蹴りを入れると、プンプン怒りながら大量の荷物を抱えて歩きだした。




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