青い星の騎士たち
北へ行くにつれて段々寒くなってきた。
もちろん窓は、ぴったりと閉める。
そして、全員おもむろに羽織ったものが全てパーカーだったことが判明した。
「やっだぁ!だっさいじゃんあたしたち!」
「パーカーズじゃんか!パーカーズ!」
ぎゃはぎゃは笑うロミオの横で、リアは不機嫌そうに眉をしかめた。
「俺たち気ぃ合うじゃねぇか」
「あんたたちと合ったってうれしくないし!あ〜、だっさい!」
「リアもその一人なのよ!」
窓の外は、青空が見える晴天だが気温は低そうだ。
目には見えないが、空気がピンと張り詰めている感じがする。
「ね、ちゃんと今のうちに出現モンスターのチェックしておきましょ」
ヴァレリーはいそいそと書類を取り出した。
「頼む」
「頼んだぞ」
「ちょっと何それ!わたしだけに負担させないでよ!」
「オレの記憶力を信じてるのかヴァレリー!」
偉そうにロミオが言ってくる。
「おめぇ自分で言うなよ…」
「ロミオの記憶力ね…信じるか信じないかっていったら後者だわ…」
「ほーらみたか!言わんこっちゃないだろ」
「だからおめぇ自分で…ったく、わぁーったよ。俺も目ぇ通しとく」
突っ込むのもバカバカしくなったジャスティンは、ヴァレリーから半分ぐらい書類を受け取った。
記憶力に自信のないロミオものぞきこんでくる。