青い星の騎士たち

 北へ行くにつれて段々寒くなってきた。

 もちろん窓は、ぴったりと閉める。

 そして、全員おもむろに羽織ったものが全てパーカーだったことが判明した。

「やっだぁ!だっさいじゃんあたしたち!」
「パーカーズじゃんか!パーカーズ!」

 ぎゃはぎゃは笑うロミオの横で、リアは不機嫌そうに眉をしかめた。

「俺たち気ぃ合うじゃねぇか」
「あんたたちと合ったってうれしくないし!あ〜、だっさい!」
「リアもその一人なのよ!」

 窓の外は、青空が見える晴天だが気温は低そうだ。

 目には見えないが、空気がピンと張り詰めている感じがする。

「ね、ちゃんと今のうちに出現モンスターのチェックしておきましょ」

 ヴァレリーはいそいそと書類を取り出した。

「頼む」
「頼んだぞ」
「ちょっと何それ!わたしだけに負担させないでよ!」
「オレの記憶力を信じてるのかヴァレリー!」 

 偉そうにロミオが言ってくる。

「おめぇ自分で言うなよ…」
「ロミオの記憶力ね…信じるか信じないかっていったら後者だわ…」
「ほーらみたか!言わんこっちゃないだろ」
「だからおめぇ自分で…ったく、わぁーったよ。俺も目ぇ通しとく」

 突っ込むのもバカバカしくなったジャスティンは、ヴァレリーから半分ぐらい書類を受け取った。

 記憶力に自信のないロミオものぞきこんでくる。





< 49 / 135 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop