青い星の騎士たち

 午後4時過ぎ――。

 さすがに太陽は沈みはじめ、西の空はオレンジ色に輝き、早くも一番星がか細く光っている。


 マーサ原は何の変哲もない草原だった。
 膝丈ぐらいの、枯れたようなくすんだ草が一面に敷き詰められている。

 夕方になり、一層辺りの景色は侘しさをかもしだしていた。

 そんなマーサ原にぽつんと下り立った4人。

 彼らの他に降りる者などもちろんいない。

「さむっ…!」 

 吹いてくる風に首をすくめる。

「ここでぼんやりしてる場合じゃねぇぞ。さっさと行くぜ」
「んだな。行くべ行くべ」
 
 歩きだしたジャスティンとロミオの後を、リアとヴァレリーがのろのろとついていく。

 細かな砂利の敷かれた細い道が、途中いくつか別れていた。

「次どっち?」
「…左だ左」

 ジャスティンが地図を見ながら言う。

「あんた間違ってないでしょうね。こんな所で迷いたくないし」

 そう。
 意外とマーサ原はだだっ広く、目印になるモノなどないので迷いやすいのだ。

「だったらおめぇが見ろよ!」
「やーよ!何であたしが見なきゃなんないのよ!」
「もう、いいから早く進みましょ!寒くてたまんないわ!」
「オレは腹が減ったぞ〜!」
「ちょっとロミオ!そっち右だってば!」

 風の音に負けじと4人は騒ぎながら進んでいった。



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