青い星の騎士たち

 彼らが目指すサーナという町は、決して小さな町というわけではないので、普通ならセントマリナからザウルスが出ていてもおかしくはない。

 一つ、問題があるのだ。

 その問題というのが………。


「おぉぉぉ〜!すっげぇぇ……!」
「うっさい!」

 リアが叫ぶロミオのお尻に蹴りを入れる。

「何すんだ!人が感動してるというのに」
「こんなの別に大したことじゃないじゃん」

 リアは興味なさそうだったが、他の3人はしげしげと、その目の前の光景を見つめた。

 深さ4メートルぐらいだろうか。

 幅、3メートル弱。

 突如地面に、地割れが現われた。

 この地割れ、相当長く、これのせいでザウルスが走ることができないのだ。

 ザウルスに乗ってセントマリナからサーナまで行こうとすると、大きく迂回しなければならないので、歩いた方がよっぽど早い。

「これが巨人の怒りね……」 
「一体何に怒ったっつうんだよ…」

 辺りが薄暗くなったせいか、地割れが何だか不気味に見えてくる。

「ま、考えててもラチあかねぇな!よし、降りるぞ」
 ジャスティンは腰に下げてたフック付きロープを手に取った。

 そして、堅い地面にフックを引っ掛け、下にロープを垂らす。

「結構、高そうね」
「まぁ、最悪落ちてもケツ打つだけだろ。死にゃしねぇって」

 そう言って、ジャスティンはぐるっと他の3人を見た。



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