青い星の騎士たち
「で?誰から行くよ?」
他3人はお互い顔を見合わすと、無言で目の前の金髪男を見つめた。
「………」
「………」
「………」
ジャスティンも、3人が意図するその無言の視線を気づかぬフリして、じっと見返す。
沈黙して30秒。
「気づきなさいよバカ!」
リアが口を開いた。
「バカとは何だ!」
「バカだからバカっつってんだっ!」
「おめぇに言われたくねぇよ!」
「わたしたちの心中わかったでしょ?早く、先に降りてよ」
ジャスティンは顔をしかめて大げさにため息をついた。
「ったくそれが人にモノを頼む態度かよ!」
ジャスティン以外の3人は目と目で会話をすると、揃って頭を下げた。
「お願いします。ジャスティン様」
「ったくよぉ……」
ボリボリ頭をかきながら、地割れを見下ろす。
ロープの先はかろうじて見えるが、とりあえず今の所、下に何かはなさそうだ。
ぐずぐずしてらんねぇな……。
ジャスティンは地割れの縁に手をかけると、「よっ」と体をその中へ落とした。
ゴツゴツした壁に足をかけ、両手でロープを握る。
「何で嫌なことは俺からなんだよ…」
「それがお前の運命だ!なっ、ジャスティン」
「けっ」
嫌な運命だぜ。
何だかんだ文句を言いつつも、ジャスティンはいつもこの嫌な運命を受け入れていた。
というか、受け入れざるを得ないというか。