青い星の騎士たち
第4章 サーナと酔い止め薬
モンスターに会うこともなく、4人はほぼ予定通りサーナに着いた。
魔物から守るために、ほとんどの町や村は、周囲をぐるっと石壁や煉瓦なんかで囲っている。
サーナももちろんそうで、赤煉瓦できれいに町は囲まれていた。
町の出入口には、頑丈そうな大きな扉があり、そのそばにはこれまた頑丈そうな門番が一人立っていた。
こういう門番をやっている人は、みんなアミュレット出身だ(この大陸だとだいたいオレンジスター校出身になる)。
「オレンジスター校か!」
30代はじめぐらいの門番が、リアたちの姿を見つけると片手を上げて挨拶してきた。
「町長から聞いてるよ」
「じゃぁ話は早ぇな!入らせてもらうぜ」
「腹減った腹減った〜!」
どやどやと町の中に入ろうとする4人を、門番は慌て止めた。
「おいこら待て!一応決まりだからな。スクールリング見せてくれ」
「何よもう!めんどくさいわねぇ!」
イラッとして振り向いたリアを見て、門番は一瞬目を見開いた。
「!!」
…何てかわいい!
「…も、もしかして、あなたが噂の……!?」
門番は、ひったくるようにセントマリナのタウン誌を掴むと、表紙のモデルとリアを交互に見た。
「あ、それ買ってくれたんだ!ありがとねっ」
笑ってパチッとウィンクする。