青い星の騎士たち

 ヴァレリーは食べてばっかりいる他の3人に、

「ちょっと!みんなも見といてよ〜!」

と、せっついた。

「んあ」

 ジャスティンが顔を上げて地図を見る。

 あとの二人は「頼む」と一言だけ。


 まぁ元からアテにはしてないけどさ。

 でも、だってもう一人誰か見ておいてくれないと…。


 何しろ、ゴディバーが指差していたのが、町の西にある森の、入り組んでそうな所だったからだ。

 所々に、目印だろうか、何やら書き込んである。

「こんな所に洞窟があるなんて、私たちも全く知りませんでした。これも町長がこの町史を読んで調べてくれたおかげです。
 洞窟は、町の警備をしてくれているみなさんの先輩方に調査してもらいました。森の中なので分かりにくいですが…目印になりそうな物を書いてくれています」

 木にバツ印、膝ぐらいの高さの岩、一本だけ違う種類の木、などと書かれてある。

「この地図、貸してもらえますか?」
「えぇ、もちろん持っていってください。そういえば、そのあなた方の先輩たちが、洞窟の奥の方から嫌な声を聞いたらしいんですよ…」
「え」

 その暗い言い方に、ヴァレリーとジャスティンがはっと顔を上げた。

「数匹の獣のような恐ろしい声が……」
「………」

 二人、顔を見合わせる。




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