夜闇に咲く
あのあと何時間やったのかわからないけど、明日は筋肉痛になりそうだ
「今日はおつかれ」
「……ほんとにね」
おやすみ、と言い合って灯りを消した
明日来る僕の刀は、どんな子なんだろう
そのころ鍛冶屋では……
「いかんなぁ……こんな刀を子供に持たせるのは……よく取り込まれんかったなぁ、この"村正"に」
伝説の刀じゃ、この世には存在もしていないと思うとったが……
「いッ……」
爺にこんなもん預けるとは、まあいい度胸をしておるわ
気に当てられて今にも倒れそうじゃ
「ふっ……」
目の前のほのかに薄紫色に光る鋼は、何かを欲している気がした