世界の終わりに
ー君の体は忠実に人間に似せている。産毛も生えているし、血管も通っている。君は泣くことさえ出来る。
「どういう時に泣くのですか?」
ー君はいつでも泣けるだろう。
「人間もいつでも泣けますか?」
ー僕は玉ねぎがあれば、いつでも泣けるよ。でも、玉ねぎを持ち歩く習慣はない。
「玉ねぎを切ると涙が出ることを私は知っています。
では私も玉ねぎを切るときは、涙を流すようにします。」
ーこれはジョークだ。
どうやら僕は洒落は通じないように
君を作ったみたいだ。