愛してるなんて言わないで


元旦那は颯太とこんな風に遊んでくれるような人ではなかった…。


颯太が起きる前に会社に行って、颯太が寝た後に帰宅する。

土日は付き合いでいないことが多く、稀に予定がなかったとしたら「疲れてるから寝かせてくれ。」「俺だって1人の時間が欲しい」なんて…

「稼ぐ」以外の父親らしいことはしてくれなかった。



それでも…颯太の成長に伴い、親子関係も変化してくれることを願っていたけれど…

その願いは願いのまま…


叶うことなく終わった。



実の父親と颯太の関わりも見れなかったのに…


赤の他人の…


しかも自分の務める会社の社長にこんなことをされてしまったら…

嬉しい。よりも

離婚する前から

私の家族の形が最初からおかしかったんだと…思い知らされているようで…


胸が痛む。



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