愛してるなんて言わないで
2


親になった私に、異性からの愛は必要ない。


男というものが、結婚して出産した途端にどれほど頼りない存在であるかを嫌というほど知ってしまった。


稼いできてるのは俺。

食わせてやってるのは俺。

偉いのは俺。


働かないで子供の面倒を見ている私を、何の苦労もなく生活をしているただの住み込み家政婦のような扱い。


当時親しくしていたママ友の話しをいつも羨ましく思いながら聞いていた…。


夫婦円満で、旦那さんのことを愚痴のように話していてもその内容は惚気に聞こえるほど、微笑ましい内容で。



ママ友ができるまでは、どこの家庭もうちと変わらない似たような家庭なんだと思っていたけれど…


ママ友ができてから知った自分ちとは違う理想の家庭模様を目の当たりにした時…


ああ…

旦那に大切にされないのは私くらいなもんなんだと実感した。



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