愛してるなんて言わないで
颯太の体調不良で、寝不足も続いていたし、疲れもとれない状況での上司からのお叱りは、カナリ堪えて
ただ、泣きたくて泣いていた。
すると、不意に開いた会議室の扉。
驚いて振り返ったそこには、そこに居るはずのない翔太さんの姿があった…。
お互い…
目があったまま、暫く見つめ合っていた。
頭の中が混乱していたから…。
それは、翔太さんも同じだった。
「どうして結花さんが…?」
「それは…こっちのセリフでも…あるんだけど…。」
頭の中が整理できなかった。
整理できない状況で、さらに翔太さんを追ってきた私の上司が、翔太さんを「社長」と呼んだから…
益々、頭の中が混乱した。
まさか、翔太さんが自分の務める会社の社長だなんて…
考えるわけもなかったから…。