愛してるなんて言わないで



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「待ち合わせよりも早く来てるなんて思わなかった。」


月曜日、仕事が定時に終わった私は、待ち合わせの時間よりも随分早くに待ち合わせのファミレスへと向かった。


けれど、時間にルーズな元旦那が私よりも先に来ていることに驚いた。



既にテーブルには二つのグラスが置かれていて

1つは私の好きなアイスティー。


よく、憶えていたな…。と思う。




「久しぶり。」

そう告げた元旦那の顔つきは最後に会った時よりも随分明るくなったと思う。


「颯太を迎えに行かなきゃいけないから、そんなに時間は取れない。


ハッキリ言わせて貰うけれど、養育費の減額は私は許さない。


自分の子供をすてておいて、新しい子供ができたから、養育費を減額してくれなんて都合が良すぎるわ。

私の言いたいことはそれだけ。」


毅然と…

できるだけ毅然とした態度をとるように

油断なんか見せないように


胸を張って答えた。


「そう、言うとは思ってた」

無表情に答える元旦那を、私は訝しげに見つめた。

分かってるなら

わざわざ話し合いの場を持たないでもらいたい。


二度と顔なんか見たくもなかったのに。


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