愛してるなんて言わないで
まるで玲二の中に
颯太がいるみたいで…。
玲二が颯太をちゃんと愛してた…?
何もしてくれなかったのに…?
愛してたなら…
浮気なんかするわけない。傷つけるわけがない…。
「お前もそうやっていつも笑顔でいてくれたなら」
今さら
私を責めたわたけではなかった言い方だった。
嫌いあって
喧嘩別れをした。
調停の、期間は別居と言う形になって…
最後にまともに、顔を合わせたのは離婚届けを書くためだった…。
聞かなかった。
知りたくなかった。
「なんで浮気をしたの?」なんて…
当時の私には聞かなくても理由くらいわかってた。
なんで浮気をしたのか…。
それは玲二があまりにも無責任に好きなように生きようとしたから。
聞かなかった…。
聞こうとも思わなかった。
「私の何がいけなかったの?」
そんな事を聞いても意味がないと思ってた…。
いけないのは私じゃなくて
浮気をした玲二なんだから…。