愛してるなんて言わないで
聞かなかった質問の答えを突然、突きつけられたような気分だった…。
言葉も出なかった。
言葉の代わりに溢れるようにでてきたのは…
結婚生活の思いでばかり…。
思いでの中の私たちはいつも喧嘩ばかりで
笑顔なんかなかった。
笑顔になれるほど、心なんか豊かではなかった。
それは玲二のせい。
玲二のせいだったのに…
思いでの中の自分自身の態度を振り返ると…
私はいつも何かに起こっていて…
なにかに絶望していた。
その態度がいけなかったのだと…
言われたようなものだ…。