愛してるなんて言わないで
「そういえば、翔太さんは元気?
この間、お礼のメールを送ったけれど返事…
貰えなかったんだ。
まあ、自業自得だけど。
元気にしてるかな…?って」
--よく聞いてくれたよ。
もう玲二さんのことでハッピーになり過ぎてお兄ちゃんのことなんか忘れてるかな?って思ってたんだ。
お兄ちゃんね、今…
そう言った途端に依子の口調が暗くなる。
「何か…あったの?」
一瞬、嫌な予感がして
恐る恐る聞いた私に
依子は消え入りそうな声で答えた。
「お兄ちゃん…重たい病気で入院しているの。」
「えっ…?」
翔太さんが…
重たい病気?
「嘘でしょ…?」
何も応えない依子の沈黙が
それが真実だと裏付けてるように感じて
身体から
一気に血の気が引いた。
「結花…暇な時間があったら…
お兄ちゃんに顔を見せてあげて?」
そう言ってきれた電話。
翔太さんが…
翔太さんが病気⁈