もしもサンタがいるのなら
はやる胸をおさえて、その茶色の包み紙をそっと開く。


このサイズ感。
そして、同棲3年目の記念日でもある今日。
……期待しない方がどうかしてる。


ゆ、指輪だったらどうしよう。


恥ずかしながら、ずっとその辺りには敏感に、そわそわとしながら過ごしてきた。


喬司に大事な話がある、と言われれば当然プロポーズだと思ったし(それは新しいパソコンに買い替えたいという、全くどうでもいい話だった)。
喬司と友達の赤ちゃんを見に行って、やたらといいなぁかわいいなぁと騒いでいた翌日、俺達もそろそろ、なんて言い出した時は完全に子作り宣言だと思った(まさかの『犬飼いたい欲爆発』で、ペットショップに連れていかれた)。
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