地味子さんの恋愛事情
と言うか…義理とは言え、妹のことを美人だって言ってて恥ずかしくないのかしら?

第3者が見たらシスコンか何かだと思われるぞ。

「桃ちゃん、ほっぺにご飯粒が…」

私に向かって手を伸ばした大河だったが、
「それがどうした?」

そう言って後ろから伸びてきた手に、サラリと頬をさわられた。

「あ、兄貴…」

大河は何でそこにいるんだと言うような顔をした。

後ろを振り返ると、目の前に竜馬がいた。

「何だよ、ここは俺の家だろうが」

竜馬はやれやれと呆れたと言うように息を吐いた。

「おっ、今日は親子丼か。

美味そうだな」

竜馬はフフンと鼻歌を歌いながら丼にご飯を入れた。
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