地味子さんの恋愛事情
パウンドケーキを口に入れると、
「美味しいです!」

あまりの美味しさに、私は声をあげた。

まるでプロが作ったのではないかと思うくらいの美味しさである。

もういっそのこと、店を出してもいいのではないだろうか。

「ありがとうございます」

褒められた内場くんは頭を下げた。

美味しい和風のパウンドケーキに舌鼓を打っていたら、
「ただいま戻りましたー」

須知さんが戻ってきた。

「あ、どうも」

私の姿に気づいた須知さんは会釈をしたので、
「こんにちわ、今月の給料明細を持ってきました」

私は椅子から腰をあげると、彼女に給料明細を渡した。
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