地味子さんの恋愛事情
パウンドケーキを食べただけなのに、何でこんな目にあわないといけないのよ…。

「桃ちゃん、元気ないね?

何かあったの?」

その声に顔をあげると、大河だった。

家に帰っていて、大河と一緒に晩ご飯を食べていることを思い出した。

「あったも何も…」

思わず愚痴が出そうになった私だけど、すぐに思い止まった。

今、ここで会社のことを言ったら大変なことになるのは間違いない。

勘弁してよ、何で会社でも家でも胃が痛い思いをしなきゃいけないのよ…。

「いや、何でもない」

半ば強引に話を終わらせると、ご飯を口に入れた。
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