Snow Men
そのまんまかよ…。

あまりのネーミングセンスに、僕はどう返せばいいのかわからなかった。

「それで帰るんですか?」

横山が聞いてきた。

「まあ、定期入れも見つかったことだしね」

僕はそう答えると、ベンチから腰をあげた。

「じゃ」

定期入れをジーンズのポケットに入れると、僕はその場を後にした。

「もう落とさないように気をつけてくださいね」

そう言った横山に僕は手を振って答えた。

「雪女か…」

僕は横山が話してくれた平雪音の姿を思い浮かべた。
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