恋をしよう！
その日の夜。

「へえ、放送の仕事をやることになったんだ」

電話越しで先生が言った。

時間は夜の１０時を過ぎているけど、わたしはどうしても先生の声が聞きたかったので電話をしていた。

ちなみに先生の携帯電話のアドレスはつきあうことになったその日に登録済みだ。

「放送部の部員たちと一緒に相談しながらだけどね」

そう言ったわたしに、
「それで、荻原は誰と一緒にやることになったんだ？

実行委員の仕事は、基本２人１組でやるんだろ？」
と、先生が聞いてきた。

「あっ、もしかして気になっちゃいます？」

先生がそう聞いてくれたことが嬉しくて、わたしの顔がにやけてしまう。

「ば、バカを言うな！」

強気に言った先生だけど、彼の顔はたぶん紅いことだろう。
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