恋をしよう!
「告白はされましたけど…わたし、断りましたよ?

それに、今は先生がいるんですから」

わたしがそう言ったら、
「ああ、そうだったな…」

先生は少し戸惑いながら答えた。

「先生以外の男の人に興味はありませんし、そっちに気移りするなんて言うことがないから大丈夫ですよ」

続けてそう言ったら、
「荻原」

先生がわたしの名前を呼んだ。

“荻原”もわたしの名前なんだけど…もうつきあっているんだから、そろそろ“美咲”って名前で呼んで欲しいな。

わたしも先生のことを“雅仁さん”って名前で呼びたいから。

でも今は、先生から名前を呼んでくれるのを待つつもりだ。

先生がわたしのことを“美咲”って呼んだら、わたしも先生のことを“雅仁さん”って呼んであげるから。
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