恋をしよう!
わたしなりに考えた告白の断り方である。

…ネットの受け売りでございますが。

断られた彼は、
「そっか、今は高校に入学したばかりだから楽しみたいって言うことなんだね。

ありがとう。

その気になったらいつでも言ってね」

ニッコリとわたしに微笑みかけると、その場から立ち去った。

その“気”って、どんな木なのでしょうか?

見たこともなければ名前も知りません、それどころかシルエットすらも浮かびません。

そう思いながら、わたしは教室に戻った。

「美咲ちゃん、また振ったのー?」

田村さんがニヤニヤと笑いながら聞き返してきた。

「うん、まあね」

わたしは首を縦に振ってうなずいた。
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