恋をしよう!
数学準備室に顔を出すと、
「先生、待ってました!」

荻原が迎えてくれた。

「えっ、それ…?」

迎えてくれた荻原の格好に、僕は戸惑った。

てっきり体操服姿で待っているのだと思っていたら、違っていた。

荻原の格好は、大きめの白いブラウスに黒のハイウエストのフレアスカートだった。

首にはストライプ柄のポケットチーフが巻かれていて、足元はバレエシューズを履いていた。

まくりあげられたブラウスの袖からは、荻原の細い二の腕が見えている。

開いている胸元はポケットチーフが巻かれているせいか、いやらしさよりも爽やかさを感じられた。

な、何と言う格好をしているんだ…。

今日の荻原はかわいいと言うよりもキレイが勝ってるぞ…。

そう思いながら荻原を見つめていたら、
「似合ってますか?」

ベビーピンクに塗られている唇が動いた。
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