恋をしよう！
荻原へのプレゼントは、童話『シンデレラ』のガラスの靴をモチーフにしたクリスタルのネックレスだった。

「気に入ったか？」

僕が聞いたら、
「はい、とても！」

荻原は首を縦に振ってうなずいて、箱からネックレスを取り出した。

「でも、どうしてネックレスなんですか？」

首を傾げて聞いてきた荻原に、
「ペアリングだと学校で外さないといけないから、肌身離さず持っていると言うのは難しいだろ？

ネックレスなら服の下につけていても見えないし、友達や親御さんに見つかったとしても“自分で買った”って言い訳ができるだろ？」

僕は答えた。

「ああ、確かに…」

荻原は納得したと言うように、首を縦に振ってうなずいた。

「ネックレスならいつも一緒みたいな感じで肌身離さずつけていることができるし、それに…」

僕はズボンのポケットからスマートフォンを取り出した。
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