恋をしよう!
「まあね」

隠す必要もないので正直に答えると、
「いい加減に彼氏を作りなよー。

高校生活はこれで最後なんだよ?

今彼氏を作らないでこれからどうするつもりなの?」

千秋ちゃんはわたしの肩に手をかけると、右へ左へと揺らした。

どうするって言われても…。

「別に、どうもしないけれど…」

まるで船に乗っているような感覚を感じながら、わたしは答えた。

2年前と変わらず、わたしは今でも男子たちから呼び出されては告白を受けている。

だけど、わたしの気持ちは2年前のままなんだ。

まだあの先生のことが気になっているんだ。

本当にどこへ異動しちゃったんだろう?

卒業までにもう1度でいいから、あの先生に会えないかな?
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