恋をしよう！
「わたしの“美咲”って言う名前も、その朝ドラからつけられたんですよ」

わたしが言ったら、
「へえ、そうだったんだ」

先生は返事をした。

「花代ちゃんのことが好きだったんですか？」

ニヤニヤと笑いながら聞いたら、
「ば、バカを言うな！

ドラマを見ていたと言うだけで、そんな感情は抱いていない…」

そう答えた先生の顔は紅かった。

「先生、正直に言っても怒りませんよ？

花代ちゃんのことが好きだったって」

「コラ、大人をからかうんじゃない。

どうして僕がドラマのヒロインを好きだと言わなきゃいけないんだ」

「だって、見ていたから…」

「今、僕が見ているのは荻原だ」

そう言った先生の顔が近づいてきたかと思ったら、チュッと唇を奪われた。
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