恋をしよう!
「岡田先生、まだ有給の申請を出していませんでしたよね?」

「えっ…ああ、そうでしたね」

教師は普段の日に有給を取ることはできないため、夏休みにまとめて有給を取るのだ。

「先生だけですよ、有給の申請を出していないのは」

「ホントですか?」

忙しかったから有給のことをすっかり忘れてしまっていた。

「じゃあ、今から申請の書類を書きます」

職員室に入ると、僕は自分のデスクへと向かった。

引き出しから申請書類を出すと、
「えーっと、いつにしようかな…」

デスクのうえに置いてあるカレンダーに視線を向けると、いつにしようかと考えた。

――8月10日です

この間デートした時の荻原の言葉が頭の中に浮かんだ。
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