恋をしよう！
体育館から教室へ向かっている途中で、
「美咲ちゃんって、どんな人がタイプなの？」

千秋ちゃんが聞いてきた。

…そう言えば、わたしの好きなタイプを聞くとか何とかって言ってたな。

でも、千秋ちゃんになら教えてもいいか。

「岡田先生、かな」

そう言ったわたしに、
「まじめそうな人が好きなんだ」

千秋ちゃんが言った。

えっ、かっこいいって思ってないの？

彼女の意外な反応にわたしは驚いてしまった。

「うん、まあね」

よかったー。

これで千秋ちゃんが共感してしまったら、どうしようかと思ってた。

ライバルが親友って言う展開は絶対に嫌だ。

だけど何とも思っていないと言う展開に、わたしはホッと胸をなで下ろした。
< 21 / 438 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop