恋をしよう!
 * * *

「そう言えば試験はいつなんだ?

荻原はY大学を推薦で受けるんだろう?」

文化祭も無事に終わり、いつもの放課後が戻ってきた。

数学準備室でくつろいでいたら、先生が聞いてきた。

「へえ、知っているんですね」

そう言ったわたしに、
「自分が言ったくせに」

先生が言った。

「アハハ、そうでしたか?」

わたしは笑いながら答えた後、
「もうすぐですよ。

今月の終わりにあります」
と、言った。

「へえ、面接とかそう言うのを練習しなくてもいいのか?」

各学校によって入試の日は異なるが、先生は大忙しである。

「わたしの学校は小論文だけなので、特に問題はありません」

そう答えたわたしに、
「なるほどね。

だから、そんなにも余裕でいられるのか」

先生は納得したと言うように言った。
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