恋をしよう!
何故か気まずい空気の状態で食事は終わった。

「先生、大丈夫ですか?」

ベッドのうえで横になった僕に、荻原が声をかけてきた。

「んーっ、大丈夫だからテレビでも見ていなよ」

そう答えた僕だけど、
「先生が寝ているのにテレビを見る気分にはなれません」

荻原が言い返した。

「じゃあ、荻原も僕の隣で横になってよ」

「…えっ?」

…何だか変なことを言ってしまったようだ。

だけど、後に引くことはできない。

「おいで、荻原」

僕が両手を広げたら、荻原はためらいながらも僕の隣で横になった。

フワリと、荻原から甘い匂いがした。

香水?

それとも、柔軟剤か?

よくわからないけれど、いい匂いだな。
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