恋をしよう!
千秋ちゃんはじっとわたしを見つめてきた。

「今度は何?」

そう聞いたわたしに、
「元々かわいいけれど、さらにかわいくなった感じがする…」

千秋ちゃんが呟くように言った。

「何が?」

「やっぱり、彼氏ができたとしか思えない…」

今日の千秋ちゃん、何だかしつこいな…。

先生とのことがバレたなんてことないよね?

いや、そうなっていないことを祈りたい。

そう思っていたら、
「お待たせしましたー」

先ほど注文したパンケーキが運ばれてきた。

「わーっ、美味しそう!」

目の前のパンケーキに、千秋ちゃんははしゃいだ声をあげた。

よかった、意識がそっちへ向かった。

だけど、どうして彼氏ができたなんて聞いてきたのかしら?

肝心なそこをちゃんと聞いて処理をしないと…。
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