恋をしよう!
「その美咲ちゃんの彼氏って言うのがいろいろなのよ。

海外に留学中の幼なじみ、現役医大生、青年実業家、IT企業で働いているエリートサラリーマン、今流行りの芸人とか…ただし、イケメンに限るってヤツだけどね」

千秋ちゃんはメロンソーダをすすった。

「へ、へえ…」

途中からわからなくなったけど、何かいろいろな人が出てきたよ…。

と言うか…自分が蒔いてしまった種とは言え、噂ってそんなにも広がるものなのね。

世の中、本当に悪いことができないね…。

「それで、本当のところはどうなの?

受験に集中したいからとかって言ってごまかされちゃったけど、本当のところはどうなの?」

千秋ちゃんが顔を覗き込んできた。

うわーっ、これ真実を聞くまでしつこくしますって言うヤツだよね…。

千秋ちゃん、芸能レポーターになれるよ。

心の中でブツブツと呟きながら、わたしは考えていた。

こうなったら、話すしかないのかな?
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