恋をしよう!

教えて、梨代ちゃん!-Misaki-

土曜日。

わたしはコーヒーの香ばしい匂いが漂うカフェで、ある人物を待っていた。

「早くこないかな…」

スマートフォンで時間の確認をすると、後少しで約束の時間である。

窓の外に視線を向けたら、
「ごめん、待った?」

その人がわたしの向かい側の椅子に座った。

「わたしも今きたところだよ、梨代ちゃん」

セミロングの黒髪が特徴的な彼女の名前は山吹梨代(ヤマブキリヨ)ちゃん、25歳。

旧姓は城本梨代(シロモトリヨ)のわたしのいとこだ。

「それで、今日は何の話なの?」

店員にアイスティーを頼んだ梨代ちゃんはわたしに話しかけた。
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