恋をしよう!
「あっ、もうこんな時間だ。

じゃあ、あたしはこれで失礼します」

ガラッとドアが開いた音が聞こえた。

「気をつけて帰れよ」

先生の呼びかけに、
「はーい」

千秋ちゃんは返事をすると、ドアを閉めた。

「止めて」

そう言ったわたしに、千秋ちゃんは停止ボタンを押した。

「どうして古川くんが先生のところにきてたの?

古川くん、2年生だよね?」

そう聞いたわたしに、
「あたしもこの場にいた時はわからなかったの。

だけど、今日の昼休みにレコーダーを再生させたら全てがわかったわ」

千秋ちゃんが答えた。

「全てがわかった…?」

「再生するね」

ピッと再生ボタンを押したのと同時に音が流れた。

そこから流れた事実に、わたしは千秋ちゃんと顔をあわせた。
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