恋をしよう!
触れたのはほんの一瞬で、すぐに唇が離れる。

「僕のどうしようもない姿は、こう言うのを指差すんだよ」

先生はそう言った後、コツンと額をあわせた。

「えっと…」

あれれ、先生ってこんなキャラだったっけか?

「10歳以上も年下の女の子に、僕は翻弄されているってことなんだよ」

「ほ、翻弄…?」

「要は、我慢ができない的な?」

「えっ、あの…ッ」

また先生に唇を奪われてしまった。

先生の指は、ブレザーのボタンを外しにかかっている…って、ちょっと待ってー!

「――雅仁さん、学校です!」

唇を離すと、バシンと先生の背中をたたいた。

「イテテ…じゃあ、学校以外の場所だったらいいと言うことか?」
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