恋をしよう!
そう言う意味で言った訳じゃないんだけどな…。

「美咲?」

わたしの名前を呼んだ先生に、
「――できれば、先生の家で…」

呟くように答えた。

「僕の家か…」

何故か考えている様子の先生に、
「両親には、友達の家に泊まるとでも言っておきますから」

わたしは言った。

もう、何でこんなことになっているのー!?

心の中でそう叫んだら、
「じゃあ、僕の仕事が終わるまでまた車の前で待っていてくれる?」

先生が聞いてきた。

「そりゃ、もちろんですよ」

首を縦に振ってうなずいたわたしに、
「うん、いい子だ」

先生が頭をなでてきた。
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