恋をしよう!

女優になりませんか?-Misaki-

正月と言えば福袋である。

「えーっと、次は…」

3つの福袋を片手に、わたしはスマートフォンで次のお目当ての福袋が売っている時間帯を調べていた。

お目当ての福袋は午後2時に売り出されるそうだ。

それまでどこかでお昼を食べようかと思っていたら、
「美咲ちゃん?」

その声に視線を向けると、去年会った三つ編みの女の子――石部あすみちゃんがいた。

「――あすみちゃん…」

目の前にいる彼女の髪型は三つ編みじゃなくてハーフアップだった。

髪型が違っていたから、一瞬誰だったのかよくわからなかった。

「美咲ちゃんも福袋買いにきたの?」

そう聞いてきたあすみちゃんに、
「うん」

わたしは首を縦に振ってうなずいた。
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