恋をしよう!
断ったから、これでよかったんだよね…?

だけど、あすみちゃんのがっかりした顔を見たとたんに申し訳ないと言う気持ちが込みあげてきた。

「美咲ちゃんが嫌だって言うなら、それ以上は言わないよ。

半ば強引に勧誘しようとしちゃってごめんね」

さっきまでの勢いはどうしたのか、あすみちゃんは謝っていた。

逆に傷つけちゃったかも…。

そう思っていたら、
「でもこのパスタ、とても美味しいから食べてってよ!

今日はあたしの奢りって言うことで!」

あすみちゃんが明るく、わたしを励ますように言った。

「そう…」

それに対して、わたしは首を縦に振ってうなずくことしかできなかった。

これでよかったと思ったはずなのに、変なの…。

後味が悪いこの結末に、頼んだパスタの味が全くわからなかった。
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