恋をしよう!
「だから、君は僕のことを好きだって言ってきたんだ」

そう言った僕に、
「雅仁さんからして見たら困っている生徒を助けるのは当然のことなのかも知れないですけれど、わたしは嬉しかったです。

そこまでしてわたしにシャープペンを貸してくれたあなたが好きだと心の底から思ったんです」

美咲は言い返した。

「でも…それと結婚とは、どう言う関係があるんだ?

もちろん、美咲と結婚をしたいと思ってるけど…そもそも、結婚がどうとかって誰に言われたことなんだ?」

美咲が自分から結婚のことについて話すとは考えにくかった。

突拍子のないところはあるけれど、大事な話に限ってはいつも丁寧に考えながら行動をしていた。

僕の予想が当たっていれば、誰かが美咲に言ってきたのだと思うのだが…。

そう思っていたら、
「梨代ちゃん…わたしのいとこなんですけど、彼女に言われたんです。

雅仁さんと交際していることを、いつまで両親に隠しているつもりなのかって」

美咲が答えた。
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