恋をしよう!
「変な理由じゃないだろうね?」

念のためそう聞いた僕に、
「安心してください」

美咲は笑顔でピースサインを出した。

喫茶店を後にして再び外へと向かおうとしたら、
「あっ」

美咲が何かに気づいた。

「へえ、教会があるんですね」

美咲は珍しそうにホテルの中の教会を見ていた。

教会はガラス張りになっており、ゲレンデの美しい景色が見えた。

「開いてますね。

勝手に入っちゃっていいんですかね?」

「まあ、見学するだけならいいんじゃないのか?」

立ち入り禁止の看板も見当たらないから、入っても構わないだろう。

そう思いながら僕たちは教会の中へと足を踏み入れた。
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