恋をしよう!
「んー、これは山吹さんから本格的に口説き方を学んだ方がいいのかしら…」

荻原はブツブツと何かを呟いていた。

誰だ、山吹さんって?

そう思っていたら、
「じゃあ、こうしましょう!」

荻原は何かを思いついたようだった。

えっ、どうするの?

「2週間後の中間テストの数学で、わたしが80点以上を取ったら先生はわたしのことを好きになってもらう…って言うのはどうですか?」

「はあ?」

僕の聞き間違いじゃなかったら、荻原はとんでもないことを言ったはずだ。

「だって、今のところの先生はわたしのことが好きでもなければ嫌いでもないって言うどっちつかずの状況なんでしょう?」

「いや、どっちつかずって…」

そう言う意味で答えたんじゃないんだけどな…。
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