恋をしよう!
入学してから2ヶ月を迎えた。

制服はブレザーから半袖シャツとスカートになった。

「何で会えないんだ…?」

じめじめと、梅雨独特の空気が漂う教室でわたしは呟いた。

あの時に青いシャープペンを貸してくれた先生とは学校ですれ違うこともなければ、職員室にいると言うこともなかった。

避けられてる…と言うことはないと信じたい。

でも、もう2ヶ月も経つんだからそろそろ会ってもいい頃だよね!?

なのに、何で会えないんだろう…?

両手で頭を抱えようとしたわたしだったけど、ある仮説が頭の中に浮かんだ。

「どこかの学校に異動した、とか…?」

口に出して呟いたその瞬間、頭を鈍器で殴られたような感覚を覚えた。
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