僕らの進む道
先生が何かを言ってたけど
考えるのも疲れて放心していた
そうしたらいつの間にか先生は居なくなっていて
時計を見たら先生と話し出した時間から
二時間経っていた
丁度看護婦さんが点滴を変えに入ってきて
「飛崎さん大丈夫ですか?
お気付きになられない間に面会時間が過ぎてしまって皆さん帰られてしまいましたよ
お疲れのようなのでゆっくりしてくださいね」
そう言うと看護婦さんは出ていった
そっか…
帰ったんだ
その呟きを拾う人もいなくて
静かな病室に私の声が響いていた