Darkness love2
『パァンッ』


銃の音が倉庫に響き渡る。


目の前が赤に染まる。


私は赤にまみれた、タクの元へと行き、タクの前にしゃがんだ。


「…救急車お願いします!!」


後ろで、病院に焦りながら電話をしているケンちゃん。


そんな声も、私の耳には届かない。


タクを抱き上げ、頭を私の膝におく。


白いニットのワンピースは、タクの頭から流れ出す血によって、赤く染まる。


「タク、今までごめんなさい。私はちゃんと、愛してたよ。だって、逃げようと思えば、いつだって逃げれた。けど、タクが好きだから、どんなに監禁されても逃げなかった」


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