ノーティーアップル
返す言葉を探していると、タイミングよくバーテンダーが彼女の前に飲み物を差し出した。
「こちらがnaughty appleです。お口に合うといいんですけど。
あとはビールですね。ごゆっくりどうぞ」
細いグラスには綺麗な飴色の液体が注がれて、花のように細く切られりんごが浮かんでいる。
彼女が目を輝かせてグラスを手にとった。
「わーかわいい!飲もう飲もう、はーい今日もお疲れ様」
彼女がグラスを差し出す。少し遠慮気味に自分のグラスをぶつけた。
一口カクテルを口に含んだか含まないかのタイミングで、彼女が目をさらに大きくした。
「わ、美味しい!お兄さん美味しいです。」
それを聞いてバーテンダーは満足そうに微笑んでいた。