恋を届けるサンタクロースvol.2~美由紀~
「あの、ここは私ひとりで大丈夫ですから、沖島さんはほかのお手伝いを……」
「あ、そうですね。それじゃ、とりあえず着替えてきます」
彼が調理室から出て行って、私はホッと肩の力を抜いた。
「さてと、おいしく揚げなくちゃ」
温度の上がった油の中にチキンを入れて、揚げ始める。パチパチといい音がして、こんがりときつね色に揚がったものから、バットの上に取り出す。沖島さんはあと十本、と言っていたけど、店長さんがサービスしてくれたみたいで、チキンのドラムスティックは二十本もあった。
「お、いい匂いがしてきましたね」
サンタクロースの衣装に着替えた沖島さんが、白い顎髭をつけながら調理室に入ってきた。彼がバットを覗き込んだとき、きゅ~と音がして、沖島さんがお腹を押さえた。
「うわ、しまった。ずっとチキンを探して走り回ってたもんだから……」
そう言って恥ずかしそうに笑った。
「よかったら一本どうですか? 店長さんがサービスしてたくさん入れてくれたみたいなんです。一本くらい食べても大丈夫じゃないですか?」
「それじゃ……お言葉に甘えて一本もらっちゃおうかな」
「あ、そうですね。それじゃ、とりあえず着替えてきます」
彼が調理室から出て行って、私はホッと肩の力を抜いた。
「さてと、おいしく揚げなくちゃ」
温度の上がった油の中にチキンを入れて、揚げ始める。パチパチといい音がして、こんがりときつね色に揚がったものから、バットの上に取り出す。沖島さんはあと十本、と言っていたけど、店長さんがサービスしてくれたみたいで、チキンのドラムスティックは二十本もあった。
「お、いい匂いがしてきましたね」
サンタクロースの衣装に着替えた沖島さんが、白い顎髭をつけながら調理室に入ってきた。彼がバットを覗き込んだとき、きゅ~と音がして、沖島さんがお腹を押さえた。
「うわ、しまった。ずっとチキンを探して走り回ってたもんだから……」
そう言って恥ずかしそうに笑った。
「よかったら一本どうですか? 店長さんがサービスしてたくさん入れてくれたみたいなんです。一本くらい食べても大丈夫じゃないですか?」
「それじゃ……お言葉に甘えて一本もらっちゃおうかな」