ふんわり系男子が考えてること。
彼方くんの隣を歩くのは
初めてだから少し緊張する。
いつも猫背だから気づかなかったけど
彼方くんって結構、背が高い。
ふわふわの髪が冷たい風に吹かれて
ゆらゆら揺れて
何かを見つけたのか
優しそうな瞳が微笑んだ。
『ここ。ここ。』
彼方くんが立ち止まって指さしたのは
可愛い外見のカフェ。
ここは通学路じゃないし近所でもないから
初めて見た!
彼方くんみたいなふわふわした
お店。
なんか猫が中で飼われてそうな…
そんなかんじ。
『こないだここ見つけてね、
誰かと来たいって思ってたんだ。
でもあいつは甘いもの嫌いだし。』
『あ、佐藤くん??』
『そうそう。で、ももなら最近のお礼も
兼ねて連れてこれるって思ったから。』
『お礼??わたし、なにかしたっけ?』
いつもジッーと根気よく彼方くんを
観察してる以外、特に何もしてないな。
『え?ほら、今日のいちごみるくも
そうだし、こないだもマシュマロとか』
『あー!いいのに!あんなの彼方くんが
食べてるところが見たくて買ったものだから』
だからこんな素敵なお店なんて…
『俺が来たかったの!いいから、入る』
『う、うん!』
なんか、また新しい彼方くん
見れたかもっ